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荻原浩『噂』
2006-12-19 Tue 21:48
噂

"「レインマン」って殺人鬼がいるのを知ってる?
夜、一人で歩いている女の子をさらっていって、足首を切っちゃうんだって。
でも、ミリエルの香水をつけてると、狙われないらしいよ”


◆皆さんこんにちは、昔、「口さけ女」が出ると言われて集団下校をした経験のあるマヨです。でもポマードかべっこうあめがあれば大丈夫だよ!○(゜∀゜

※この本はサイコミステリーですので、そういうものの苦手な方は、この続きも読まない方がよいかもしれません。


◆怖い噂や都市伝説って、いつの時代にもありますよね。特に今は、インターネットのせいで広がるのが速いこと!

そんな「噂」を利用して、口コミで香水を宣伝しようと考えた広告代理店がありました。
広告戦略は当たり、渋谷の女子高生を中心に、ニューヨークから来た恐ろしい殺人鬼「レインマン」と、それを避けるための香水の噂がささやかれるようになります。香水は大ヒット。

しかし、事態は誰も予想していなかった方向へ。
ただの作り話だったはずの「レインマン」が虚構の世界から飛び出し、現実に、渋谷の女子高生を襲い始めてしまったのです!
公園で、河原で、相次いで発見された死体からは、噂通り、両足首がなくなっていました…

◆主人公は、男やもめの刑事。高校生の娘がいますが、仕事のせいで生活は不規則、父親としての責任が果たせない自分を歯がゆく思いながら地道な捜査を続けていきます。
パートナーとして組まされた本庁の警部補は、年下の女性。広告代理店の年齢不詳の美人社長。渋谷を徘徊する、どぎついメイクの女子高生たち。父親が不在がちでも、健気に明るくふるまう娘。
そんな女性たちに振り回されながら、事件の真相に迫っていくのですが…

◆お話の展開としては、サイコミステリーの王道ですね。
陰惨な事件が起こり、関係者すべてが怪しく見えて来、たまに家族や協力者たちとのほのぼのした会話で息抜きして、という感じ。
文章が上手で安定した面白さですし、登場人物の描写も味があって良いです。先が気になって、一気に読んでしまいました!

…しかし、このお話は。
どの書評でも言われている通り、驚愕の大仕掛けがあるのです。
怖かったです。なまじっかなホラーよりも、こちらの方が怖いです。
わたしは、あとちょっとだから読んでしまおう、と、うっかり寝る前に読み終えてしまい、真っ暗な穴の底に突き落とされたような気分を味わいました。こんなもん読んで安眠できるかー!

未読の方には、読後の精神状態を回復する手段を用意した上で取り組まれることをお勧めします。
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